チェーザレ・ボルジアについて、とりとめのないけれど愛に満ちた探究心を発揮するサイトです。

チンチーリャ・デ・モンテ・アラゴンChinchillaDeMonte-Aragón

チンチーリャ・デ・モンテ・アラゴン Chinchilla de Monte-Aragón

アルバセテ駅。背にして左手にバスターミナルがあります。

鉄道が敷かれていないので、バス利用になる。
アルバセテ駅前から約15分。サント・ドミンゴ広場(Plaza de Sant Domingo)に到着する。

バスは本数が少なく欠便も多いようなので、駅前からタクシーを利用する方が早い。

チンチーリャ、サント・ドミンゴ広場のバス停。

(チンチーリャ側にはバス停にも広場にも、客待ちのタクシーはないので注意。往路の運転手に迎えを頼んでおくか、バス停前の雑貨屋や観光案内所、カフェなどで呼んでもらうとよい。)

アルバセテまでは、
ヴァレンシアから鉄道で、約1時間40分。

街の中心であるラ・マンチャ広場(Plaza de la Mancha)の市役所横に観光案内所があり、そこで簡単なガイド付き地図がもらえる。スペイン語版のみ。
街は小さく徒歩で回れる。どんなにゆっくりまわっても半日で充分。

中世から、イベリア半島の東中部とアンダルシアをつなぐ、交通の要所であった街。

1504年、囚われの身となったチェーザレはナポリからスペインへ移送された。
アリカンテで下船しハティヴァ、ヴァレンシアを経由した後にたどり着いたのが、ここチンチーリャの街であった。

1505年、メディナ・デル・カンポに移されるまでの約1年間を、チェーザレはこの街の城塞に幽閉され過ごした。

  • 城塞 - 洞窟ホテル
  • 観光案内所 - 市役所
  • バス停 - サント・ドミンゴ広場

※写真にマウスを置くと、多少の説明が出ます。

チンチーリャの城塞(Castillo de Chinchilla)

チンチーリャ城塞、正面。

もともとはイスラムによって建てられた城塞。
1241年、カスティーリャ王アルフォンソ10世によって再征服され、15世紀半ば、ヴィジェナ(Villena)の公爵ホアン・パチェコ(Juan Pacheco)によって、再建された。しかし現在でもイスラム時代の浴室などが残っている。

丘の上に見える城塞。

街の南側にある、高さ700メートルほどの丘の上に建つ。(左の写真。)
丘の下にはイスラムによって掘られた洞窟が広がっている。洞窟の一部は宿泊施設として利用されている

岩窟を掘って作られた幅10メートル、深さ6メートルの堀が城を囲む。(左下の写真。)

城壁と狙撃台のある門はほとんどが破壊され、わずかな名残のみが見られる。(下の写真。)

岩を掘って作られている堀。 崩れている城壁。

チェーザレが幽閉されていた塔。模型。奥のほうにチンチーリャの街並みが広がる。


1504年、スペインに移送されたチェーザレは、ハティヴァ、ヴァレンシアを経て、ここチンチーリャの城塞に到着する。
ホアン・パチェコの増築した、高さ25メートル、一辺6メートルの方形の塔が、チェーザレの幽閉された所だった。彼は塔の最上階にある、3つの部屋を与えられた。
(右の写真。チンチーリャの街並みは城塞の奥の方に広がっている。)

ある日、チェーザレは城代のガブリエル・グスマン(Gabriel de Guzmán)を塔のテラスに誘った。2人は眼下の街並みを眺める。
突然チェーザレは城代の脚をつかみ、銃眼から彼を突き落とそうとする。しかし城代の力は強く、チェーザレは逆に床に引き倒されてしまう。
チェーザレは笑って、
「ちょっと遊んでみただけだ。城代の強さと機敏さを試してみたかったんだよ。うわさ通り優秀だったな。」
と言った。

この事件からしばらくして、チェーザレは王権支配力のより強い、メディナ・デル・カンポのモタ城に移されることになった。



チェーザレが囚われていた方形の塔(la torre del homenaje)は、19世紀のスペイン独立戦争(半島戦争)で、フランス軍によって爆破されてしまい、現在は残っていない。
右上の写真は、観光案内所に置いてある模型。


城塞裏門。 城塞裏門遠景。

城塞遠景。左手の通路は裏門に通じている。右手に正面。

左上の写真は城塞の裏門。チェーザレの幽閉されていた塔は、この門のすぐ後ろ、右端にあった。


下はチェーザレが見ていたであろう、チンチーリャの街並み。
写真の左に見える塔は、街で一番大きな教会サンタ・マリア・サルバドール(Iglesia Sta. Maria del Salvador)。

チンチーリャの街並み。

城塞周辺の見学は自由。内部への入場はチンチーリャ・モンテ・アラゴン市への申請が必要。

  • Ayuntamiento de Chinchilla de Monteragón
    010-34-967-260-001
    (010 国際電話識別番号
     34  スペインの国番号
    市外局番はありません。)




城塞の洞窟ホテル(Cuevad del Castillo)

洞窟ホテル。 洞窟ホテル。

チンチーリャの城塞の建つ丘の斜面にある、洞窟を利用したホテル。
洞窟はイベリア半島における最初のイスラム王朝、ウマイヤ朝時代に掘削されたと言われているが、はっきりとした起源はわかっていない。
全3部屋。それぞれが一室以上のベッドルーム、ダイニングルーム、バスルーム、キッチン、パティオを有する。
洞窟なので、室温は一年を通して約18~20度に保たれ、外の雑音もほぼ遮音する。バスやキッチンや暖炉など設備も充実していて、快適に過ごせるように整えられている。







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